意外となじみ深い、東洋医学の言葉

東洋医学は、難しい、知らない用語ばかりでわかりづらい。

鍼灸師をしている私など、調べ物の毎日です。

でも、難解な言葉だけではなく、日々当たり前に使う言葉に、東洋医学が生きている。

そんな例をご紹介します。

目次

【気(き)】 にまつわる言葉

「お元気ですか?」「元気いっぱい」などの【元気】。

「病気を防ごう」「病気が治る」などの【病気】。

とても日常的な言葉ですが、実は東洋医学から来ています。【気】を説明するのは難しいのですが、目に見えない生命エネルギーのようなものと考えると理解しやすいと思います。

生命エネルギーの元である【元気】は生命活動の源です。そのため、声が大きい人や、いきいきと行動力にあふれた人のことを「元気な人」と表現します

逆に【病気】は、目に見えないのエネルギーの不足などによって生命力が低下した状態です。

ただ「病は気から」の「気」の意味を現在も探索中です。気分の気なのか、東洋医学の気なのか調べ切れていません。

【臓腑(ぞうふ)】にまつわる言葉

「あの人は豪胆な人だ」「大胆な発言」などの【胆】。

東洋医学では、人間の内臓を11個に分類しています。

【五臓】肝・心・脾・肺・腎 

【六腑】胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦

【胆】は決断や勇気をつかさどる臓器とされています。

【胆】が強くしっかりしている人は「勇気がある」人、ということなのです。

東洋医学では、精神面を支える基礎が内臓であると考えます。

西洋医学の場合、内臓は内臓のはたらき、精神は脳のはたらき、と切り離して考えます。

東洋医学でこれらは一体です。

内臓の調子が悪いと気持ちが落ち込む、頭がうまくはたらかない、といった密接な繋がりは、日々の生活の中で自然と感じることができます。

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