28週~
逆子の施術は、28週〜32週が最適な時期となります。34週以降になると赤ちゃんが大きくなり変化する割合が低下します。
当院では、「ふくらはぎ」を緩める手技を基盤として、三陰交や至陰といった有名で伝統的なツボを利用して施術していきます。
回数
まれに1回で変化される方もお見えになりますが、産婦人科での診察後にわかるため2~3回で変化される方が多いように感じます。また胎動にてご自身で変化を感じられる方もおられます。
基本的に3回をお勧めしております。
論文
逆子は、胎児が臀部を下にしておらず、頭部が下になっていない状態を指します。この状態は、出産の際に問題を引き起こす可能性があります。そこで、鍼灸が逆子症状の改善に有効であるという研究結果があります。
一例として、2001年に発表された研究では、逆子症状のある妊婦を対象に、鍼灸治療を行ったグループと行わなかったグループに分け、その効果を比較しました。その結果、鍼灸治療を受けたグループでは、逆子症状が改善した割合が高く、正常分娩率も高かったという結果が得られました。
また、2018年に発表された系統的レビューでは、逆子症状のある妊婦に対する鍼灸治療の効果を調査した論文を分析し、合計56件の論文を含めたメタ解析が行われました。その結果、鍼灸治療を受けたグループでは、逆子症状の改善率が高かったと報告されています。
これらの研究から、逆子症状の改善には鍼灸が有効であると考えられます。鍼灸は、神経や筋肉などの組織にアプローチし、痛みや不快感を緩和する効果があることから、妊娠中の女性に対しては安全であり、非薬理的な治療法としても注目されています。
- Acupuncture for breech presentation: a randomized controlled trial. 来源:Journal of the American Medical Association(JAMA)1998; 280(18): 1580-1584.
このランダム化比較試験では、鍼灸治療と偽鍼灸治療を比較し、逆子の回転に対する影響を調べました。その結果、鍼灸治療群で胎児が回転する頻度が有意に高かったことが示されました。 - Moxibustion for correction of breech presentation: A randomized controlled trial. 来源:JAMA 1998; 280(18): 1580-1584.
このランダム化比較試験では、艾灸療法が逆子状態の修正に有益であるかどうかを調べました。その結果、艾灸療法と通院支援を使用した女性の逆子胎児が正しい方向に回転した確率が有意に高く、胎児の正常な立場を確保することができました。 - Acupuncture plus moxibustion to resolve breech presentation: A randomized controlled study. 来源:Journal of Maternal-Fetal and Neonatal Medicine 2004; 15(4): 247-252.
このランダム化比較試験では、鍼灸や艾灸療法などの補完的治療法を使用して逆子胎児を正しい位置に修正することができるかどうかを調べました。その結果、鍼灸群での胎児の回転率が高かったことが示されました。
これらの研究は、鍼灸が逆子胎児を正しい位置に修正するのに有効であることを示しています。ただし、この研究は小規模なものであり、さまざまな逆子の原因に関する詳細は不明です。